📄第7章生物群集と生態系 第4節生物群集
1 生物群集
・ある一定地域に生息し,さまざまな関係を及ぼしあっている生物の個体群をひとまとめにして〔1 生物群集 〕という。
・生物群集は,大きくは動物個体群の集まりである〔2 動物群集 〕と,植物個体群の集まりである〔3 植物群集 〕から成立している。
・生物群集の構成は,環境の変動によっても大きく変化する。
2 食物連鎖
・〔4 食物連鎖 〕…食う食われるの関係の一連の鎖のようなつながり。
・実際の生態系における食う食われるの関係は直線的な関係ではなく複雑な網状になっており,これを〔5 食物網 〕という。
3 多種共存のしくみ
A 捕食者の存在
・ある海岸の岩礁潮間帯では,右図のような食物網が成立していた。
●ヒトデの除去実験
・調査区から捕食者であるヒトデを継続的に除去する。
→フジツボが岩礁の大部分を占める。
イガイが岩礁のほとんどをおおいつくす。
フジツボとイボニシはところどころに見られるだけになる。
岩礁に生えていた藻類は激減する。
藻類を食物としていたヒザラガイやカサガイも見られなくなる。
⇒種間競争に強いフジツボやイガイをヒトデが〔6 捕食 〕することによって,藻類やカメノテ・カサガイなどの多くの種が〔7 共存 〕できるようになっていた。
・この実験において,ヒトデの存在は,直接の捕食の対象ではなかった藻類の生存にも影響しており,これを〔8 間接効果 〕という。
・〔9 キーストーン種 〕…食物網における上位の捕食者で,生態系のバランスを保つのに重要な役割を果たす生物種。
B かく乱
・噴火や台風,山火事,河川の氾濫,土砂崩れなど,生物群集に大きな影響を与える現象を〔10 かく乱 〕という。
・大きなかく乱が頻繁に起こる。
→〔11 かく乱 〕に強い種にかたよった生物群集となる。
・かく乱がほとんど起こらない。
→〔12 種間競争 〕に強い種にかたよった生物群集となる。
・中規模のかく乱がある一定の頻度で起こる。
→かく乱に強い種や種間競争に強い種も含めて多くの種が〔13 共存 〕できる。
・〔14 中規模かく乱説 〕…中規模のかく乱が生物群集内に多数の種を共存させるという考え。
●サンゴの種数と波浪
・強い波浪の影響を受け,生きたサンゴの被度が低い場所では,種数が〔16 少ない 〕。
・波浪の影響をほとんど受けず,生きたサンゴの被度が高い場所でも,種数が〔17 少ない 〕。
・適度なかく乱を受け,生きたサンゴの被度が20~30%の場所で,種数が最も〔18 多い 〕。
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