📝第2章代謝第3節光合成②
ストロマで起こる反応
葉緑体のストロマでは,チラコイド膜での反応によりつくられた〔0 ATP 〕とNADPHによって,〔1 二酸化炭素 〕(CO2)が還元されて有機物が合成される。この反応は回路状の反応で,〔2 カルビン・ベンソン 〕回路という。
●ストロマで起こる反応の一連の流れ
・気孔から二酸化炭素(CO2)が取りこまれる。
→CO2はリブロース二リン酸(RuBP,C5化合物)と結合する(①)。
これは〔3 ルビスコ 〕(リブロース二リン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ,Rubisco)という酵素のはたらきによる。
→生成物が2つに分解して,2分子のホスホグリセリン酸(PGA,〔 C3 〕化合物)となる(②)。
→PGAはATPのエネルギーと〔4 NADPH 〕による還元作用によって,グリセルアルデヒドリン酸(GAP,〔 C3 〕化合物)となる(③)。
→GAPの一部はグルコースなどの有機物の合成に使われる(④)。残りはATPのエネルギーによって再びRuBPにもどる(⑤)。
C 全体の反応
光合成の反応は,次のようにまとめられる。
D 有機物の輸送と貯蔵
・光合成で生じた有機物は〔5 スクロース 〕などに変えられ,〔6 師管 〕を通って各部に運ばれる。
・根や種子などでは,有機物は〔7 デンプン 〕となり貯蔵される(=貯蔵デンプン)。
●光合成の速度が輸送の速度よりも速いとき
・有機物は葉緑体の中でデンプンとなる。
→一時的に葉緑体内に貯蔵される(=同化デンプン)。
●光合成の速度が輸送の速度よりも遅いとき
・同化デンプンが分解される。
→細胞質で〔8 スクロース 〕に変えられる。
→ほかの組織に運ばれる。
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